肺気腫保存療法
肺気腫症状に限らず現代社会には、まだまだ難病と言われる病気が数多く存在します。
現在の医学では根本的治療を行う事が出来ない、完治させることの出来ない病気は想像以上にあるものですし、それらの病気に対し、手術や外科的な摘出を行わず、主に対症療法をメインとした治療を行なっていくことを保存療法と呼ばれるものになりますが、根本的治療法のない病気として身近なものが肺気腫になりますが、肺気腫の治療は保存療法が主なものとなります。
肺気腫は誰もがなる可能性のある病気で、排気ガスによる公害やタバコの煙などが原因であると考えられていますし、肺気腫の直接的な原因は未だ不明とされていますが、肺気腫患者の8割が喫煙者であると言う報告もあるように、タバコと肺気腫の関係は無関係ではないでしょう。
肺気腫の保存療法として、よく行われているのが温泉プール療法（温泉療法）と言われるもので、肺気腫の主だった症状は、肺胞が破壊されたことによる呼吸困難ですが、温泉プール療法を行う事で、呼吸筋を鍛え、呼吸のしやすい体を作ることができ、症状を抑える事が可能になります。
息切れが起きやすくなり運動は無理という方は多いですが、プールでなら身体への負担も少なく運動できますし、呼吸筋を鍛えて酸素吸入量を増やすことができて、破壊された肺胞のはたらきを補うことが出来るようになりますし、酸素吸入量が増えれば、息切れもしにくくなり、肺気腫の症状自体も軽いものへとなって行きます。
温泉プール療法は、効能の高いと言われている温泉を使ったプールでの水中歩行となりますが、ランニングなどのように過度に呼吸を必要とする運動ではなく、身体に負担のかからない水中歩行のため、比較的実践しやすい保存療法となりますが、近くに水中歩行を行うだけの温泉プールがない場合、単純にプールなどで水中歩行を行う事でも近い効果を得ることは可能となりますが、肺気腫と診断されている場合には、自己判断でプールへ行くことはせず、医師の指導の下、安全を確保して行う必要があります。